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2022.03.18

不要な土地を国に引き取ってもらえる?2023年4月27日施行予定の相続土地国庫帰属法についてご紹介!

2023年4月27日に相続土地国庫帰属法が施行される予定です。 読んで字のごとく、相続で取得した土地を国へ帰属できる法律ですが、具体的にどのような手続きを行い、どういった条件で適用されるのでしょうか。 今回は「相続土地国庫帰属法」について詳しくご紹介します。

相続土地国庫帰属法の目的

不動産登記簿等により所有者が直ちに判明しない土地や、判明しても所有者に連絡がつかない土地が増加していることが国土交通省の調査により判明し、現在深刻な問題となっています。

相続土地国庫帰属法の制定は下記の2つの課題を解決することを目的としています。
  1. 土地利用ニーズの低下等により土地を相続したものの、土地を手放したいと考える者が増加していること
  2. 相続をきっかけに、土地を望まず取得した所有者の負担感が増しており、管理の不全化を招いていること
それでは、具体的に条件を確認していきます。

適用条件と手続きについて

適用条件

【申請権利者】
相続または遺贈(相続人に対する遺贈に限る)によりその土地の所有権(共有持分)の全部又は一部を取得した者

【適用不可の土地】
以下のいずれかの条件に該当する土地は、適用されないのでご注意ください。
  1. 建物の存する土地
  2. 担保権又は使用及び収益を目的とする権利が設定されている土地
  3. 通路その他の他人による使用が予定される土地として政令で定めるものが含まれる土地
  4. 土壌汚染対策法(平成十四年法律第五十三号)第二条第一項に規定する特定有害物質(法務省令で定める基準を超えるものに限る。)により汚染されている土地
  5. 境界が明らかでない土地その他の所有権の存否、帰属又は範囲について争いがある土地建物がたっている土地
  6. 崖(勾配、高さその他の事項について政令で定める基準に該当するものに限る。)がある土地のうち、その通常の管理に当たり過分の費用又は労力を要するもの
  7. 土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物、車両又は樹木その他の有体物が地上に存する土地
  8. 除去しなければ土地の通常の管理又は処分をすることができない有体物が地下に存する土地
  9. 隣接する土地の所有者その他の者との争訟によらなければ通常の管理又は処分をすることができない土地として政令で定めるもの
  10. 1~10に掲げる土地のほか、通常の管理又は処分をするに当たり過分の費用又は労力を要する土地として政令で定めるもの

手続きの流れ

  1. 承認申請
    申請する際は、承認申請書および必要な添付書類を提出し、審査手数料を支払います。

  2. 審査・承認
    申請に係る審査のために、必要であれば実地調査や資料の提出を求められることがあります。調査に関して、申請者は協力しなければなりません。

  3. 負担金の納付
    承認されたら、10年分の土地管理費相当額の負担金(詳細は、政令で規定される予定)を支払うこととなります。

    現状の国有地の標準的な管理費用(10年分)は、
    粗放的な管理で足りる原野:約20万円
    市街地の宅地(200㎡):約80万円
    とされています。

  4. 国庫帰属
    負担金を納付したら、その納付の時において、土地は国庫に帰属されます。
引用:法務省民事局「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し

まとめ

今回は「相続土地国庫帰属法」についてご紹介しました。適用条件でも分かる通り、引き取ってもらうことはとても難しい制度です。おそらく「相続土地国庫帰属法」は単独で活用するのではなく、今後整備される何らかの制度や法律・仕組みと組み合わせて使うことを想定されている法律ではないかと思います。相続税を払って受け取った土地を、時間も労力もかけてお金を払って国に受け取ってもらうことについてメリットが実感できないと思われるからです。
売れる土地なら売ったほうが良いですし、土地の近隣の方に引き取ってもらうことも有効な活用方法だと思います。
弊社では、相続税申告後のアフターフォローもさせていただいております。このまま相続が発生して取得することになると困る土地がある場合は、ぜひ税理士法人NCPへご相談ください。

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