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無道路地の評価

2021.03.31

無道路地とは?事例とともに評価方法をご紹介!

はじめに

前回は「地積規模の大きな宅地」について焦点をあててご説明いたしました。今回は、道路に面していない「無道路地」について詳しくご紹介したいと思います。道路に面していないことで、様々な制約があり利用価値が下がることはお客様も想像されるかと思います。それでは実際にどういった評価を行うのか、そもそも無道路地とは?というところをご説明していきます。

無道路地の評価

無道路地とは?

民法上の道路に接していない宅地(接道義務を満たしていない宅地)を指します。道路に面しておらず出入りができないため、隣接する土地を通行させてもらうことで利用している状態です。

 

接道義務を満たしていない宅地は、新たに建物を建築することや、既存の建物を立て直すことができません。接道義務は建築基準法その他の法令、条例等において規定されている建築物を建築するために必要な道路に接すべき最小限の間口距離の要件のことです。したがって、東京都では接道義務を満たす土地であっても、神奈川県では満たさない土地の可能性があります。

また、間口が2m以上接道していることが条件なりますが、間口が2m以上あっても接している道路が建築基準法上の道路でない場合は、接道義務を満たしていない土地となります。

【接道義務を満たしていない土地】

評価手順

無道路地を評価する場合は、以下の手順で計算します。

① 仮定の通路を開設する
② 奥行価格補正後の価額を求める
③ 不整形地補正後の価額を求める
④ 通路の価額を差し引き、無道路地の評価額を求める

①~④の詳細な計算方法については次項にてご説明いたします。

評価方法(国税庁:質疑応答事例を参考)

図1を例に計算していきます。
路線価:100,000円(普通住宅地区)
無道路地地積:400㎡
無道路地奥行:20m
前面宅地地積:400㎡
前面宅地奥行:20m
前面宅地間口:20m

① 仮定の通路を開設する

② 奥行価格補正後の価額を求める

(1) 無道路地と前面宅地を一体の土地として奥行価格補正後の価額を計算します。

(2) 前面宅地の奥行価格補正後の価額を計算します。

(3)(1)の価額から(2)の価額を差し引きます。

③ 不整形地補正後の価額を求める
かげ地割合=(800㎡(全体地積)-400㎡(無道路地地積))÷800㎡=50%

※地積区分表

・不整形地補正率×間口狭小補正率
・間口狭小補正率×奥行長大補正率

このいずれか小さくなる方で補正を行います。

※間口狭小補正率表

・不整形地補正率0.79×間口狭小補正率0.90=0.71
・間口狭小補正率0.90×奥行長大補正率0.90=0.81

したがって
奥行価格補正後の価額32,800,000円×不整形地補正率0.71=23,288,000円

④ 通路の価額を差し引き、無道路地の評価額を求める
路線価100,000円×通路部分の地積40㎡=4,000,000円(A)

無道路地としてのしんしゃく(限度額)
23,288,000円(無道路地の価額)×40%=9,315,200円(B)

(A)<(B)のため
23,288,000円-4,000,000円=19,288,000円

無道路地の評価額は、19,288,000円となります。

まとめ

これまでご説明した通り、様々な指標から計算を行わなければならない手間のかかる評価となります。併せて、評価のはじめに仮設した通路について、仮に複数あればどの通路を用いるか判断が必要となります。その判断を間違えてしまうと、申告額も間違ってしまいます。無道路地の土地評価が必要な場合は、土地評価に詳しい税理士へ評価を依頼することをお勧めします。

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