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特定事業用宅地等

2021.11.12

小規模宅地等の特例の特定事業用宅地等とは?詳しく解説していきます!

特定事業用宅地等とは?

今回は、小規模宅地等の特例の対象となる特定事業用宅地等について詳しく解説します。特定事業用宅地等とは、被相続人等が個人事業を営んでいたときの事業用の土地(例えば、事務所や工場、倉庫など)のことを指します。ただし、賃貸アパートや貸駐車場などの不動産貸付事業の用に供されていた土地は、以前ご紹介した「貸付事業用宅地等」にあたりますので、混同しないよう注意しましょう。

利用状況と特例の適用要件について

特定事業用宅地等の特例の適用には、利用状況に応じてそれぞれ以下のような要件があります。

①被相続人の事業の用に供されていた宅地等
相続又は遺贈により取得した被相続人の親族が、その宅地の上で営まれていた被相続人の事業を申告期限までに引き継ぎ、且つ、その事業を継続して営んでいること(事業承継要件)、その宅地等を相続税の申告期限まで継続して保有していること(保有継続要件)

②被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用に供されていた宅地等
相続又は遺贈により取得した親族が、被相続人と生計を共にしており、相続開始の直前から相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を「自らの事業」の用に供していること(事業継続要件)、相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を保有していること(保有継続要件)

上記どちらのケースにも共通して、相続税の申告期限までは相続した土地を保有し続けること、また事業を続けることの2点が重要となってきます。

二つのケースの主な違いは、①は取得者が「被相続人の行っていた事業」をそのまま継続しなければならないのに対し、②は、生計を一にしていた親族は「自らの事業」であれば良いので、転業することも可能であるという点です(ただし、不動産貸付事業への転業は不可)。

①の場合、転業してしまうと特定の適用が出来なくなりますので注意が必要です。

取得者について

取得者について、①の被相続人の事業の用に供されていた宅地等については、相続又は遺贈により取得した被相続人の親族のうち事業を承継する親族であれば、どなたが取得しても小規模宅地等の特例を適用可能です。
(事業を承継する者と宅地の取得者が異なる場合には適用不可)

一方で、②の被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用に供されていた宅地等については、被相続人と生計を一にしていたその親族本人が取得しなければ、小規模宅地等の特例の適用を受けることができません。

限度面積と減額割合

限度面積と減額割合は以下の通りです。

限度面積:400㎡
減額割合:80%

面積が400㎡を超える宅地の場合は、そのうちの400㎡までの部分に関して80%の減額が可能です。

貸付事業以外でも特例が適用できないケースについて

特定事業用宅地等の特例が適用できる土地は、被相続人の事業に供されていた土地で、事務所や工場、倉庫などがこれに該当します。先に触れた通り、賃貸アパートや貸駐車場など、貸付事業の用に供されていた土地は、「貸付事業用宅地等」にあたり、今回の特例の対象外となります。しかしこれ以外にも、特例の対象外となるケースがあります。

特定事業用宅地等の特例を適用するためには、土地の上に建物や構築物があることが求められています。そのため、アスファルト舗装や砂利敷などをしていない青空駐車場や資材置場等は、この要件を満たさず、特例の対象外となりますので注意が必要です。

また、相続開始前の3年以内に新たに事業の用に供された宅地等(3年以内事業宅地等)についても、一定の要件に該当する場合を除き、特例の対象外となります。ただし、平成31年4月1日から令和4年3月31日までの間に相続又は遺贈により取得した宅地等のうち、平成31年3月31日までに事業の用に供された宅地等については、3年以内事業宅地等に該当しないものとする経過措置があります。

まとめ

今回は、小規模宅地等の特例の対象となる特定事業用宅地等について解説いたしました。ひとくちに被相続人の個人事業といっても、不動産貸付事業は含まれないなど、少々複雑です。しかし、正しく適用出来れば、減額割合も多く、評価額を大幅に下げることも可能ですので、土地評価に詳しい専門家に一度ご相談することをおすすめします。

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