生前贈与で絶対にやってはいけない4つのこと|税理士が正しい贈与方法を解説
2026.09.21- 年間110万円を超える贈与を受けた場合、原則として贈与税の申告が必要
- 子供名義の口座を親が作って管理する「名義預金」や、自宅に現金を保管する「タンス預金」は、贈与した事実や誰のお金なのかがわかりにくくなるため注意が必要
- 年間110万円以下の贈与でも、記録を残すため、贈与契約書を作成しておく。複数年分をまとめて作ると、一括で贈与したと判断される可能性がある
- 生前贈与を誤った方法で行うと、加算税や延滞税がかかる可能性があり、仮装・隠蔽があったと判断された場合は、重加算税が課されることもある
- 「生前贈与の申告が必要かわからない」「今の生前贈与の方法に問題がないか確認したい」という方は、相続専門の税理士法人NCPの無料相談へお問い合わせください
税理士法人NCPについて
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「相続税の申告、どこに頼めばいいか分からない…」という方へ。
税理士法人NCPは、東京・横浜・船橋・大宮を拠点とする相続税専門の税理士法人です。所属税理士は全員が相続専門キャリアを持ち、累計受託件数125,000件以上・相談件数400,000件以上の実績を誇るNCPグループが、相続税申告から遺産整理・生前対策まで一貫してサポートします。
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この記事の監修者
【監修者】越阪部 洋之(おさかべ ひろゆき)
税理士法人NCP 代表社員税理士・行政書士
新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人(現EY税理士法人)を経て、税理士法人レガシィ、OAG税理士法人にて相続税実務を経験。その後、NCP越阪部税理士事務所を設立し、法人化。相続税専門歴15年以上、個人申告件数1,400件以上。複雑な相続案件・税務調査対応にも豊富な実績を持つ。累計受託件数125,000件以上・累計相談件数400,000件以上の実績を持つNCPグループにおいて、相続税申告業務に携わる。
東京税理士会・麹町支部/東京地方税理士会・神奈川支部/千葉県税理士会・船橋支部 登録
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※この記事は、相続税申告や相続手続きに関する正確な情報を必要とされている方に向けて、税理士法人NCP代表社員税理士・越阪部 洋之が記事品質を監修し、作成しております。また、当コラムは弊社独自のコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。
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越阪部 洋之(税理士法人NCP 代表社員税理士)
相続専門の税理士として16年以上、相続税の申告件数は1,500件超え。BIG4税理士法人や大手相続専門税理士法人を経て、税理士法人NCPを設立。「最適かつ最高のサービスを、相続に関わる全ての人へ」をミッションに掲げ、士業を「サービス業」と位置付けた気軽に相談できる相続支援にこだわる。YouTubeチャンネル「相続専門税理士オサカベのホンネTV」では、相続の基礎・対策・実例を本音でわかりやすく発信している。
スタッフ(聞き手)
YouTubeチャンネル「相続専門税理士オサカベのホンネTV」運営スタッフ。相続をこれから学ぶ立場として、視聴者と同じ目線で素朴な疑問を越阪部にぶつけていく。
生前贈与で絶対にやってはいけない4つのこと
1. 贈与税の申告をしない
越阪部:絶対にやってはいけない生前贈与の1つ目は、贈与税の申告をしないことです。年間110万円を超える贈与を受けた場合は、原則として贈与税の申告が必要です。
例えば、親から111万円をもらった場合、基礎控除の110万円を差し引いた1万円に対して贈与税がかかります。贈与税の税率は最低10%なので、この場合は1万円に10%をかけた1,000円を納税することになります。
スタッフ:1万円だけ超えた場合でも、申告と納税が必要なんですね。
越阪部:そうです。贈与税の申告は、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までに行う必要があります。
贈与税には時効があり、原則として申告期限から6年です。ただし、意図的に申告しなかったなど悪質と判断された場合は、7年になることがあるので注意してください。
スタッフ:親子の間でお金を渡した場合、「贈与ではなく貸した」と考えることもできますか。
越阪部:貸したお金であれば、当然返済する必要があります。お金を受け取ったまま使ってしまい、返済もしていないのであれば、「もらったのではないか」と見られる可能性があります。
現金で渡しても税務署に把握される可能性がある
スタッフ:銀行振込ではなく、現金で渡せば税務署には把握されにくいのでしょうか。
越阪部:現金で渡した場合でも、税務署に把握される可能性はあります。例えば、親からもらったお金を使って住宅を現金一括で購入した場合、その購入資金をどこから用意したのか確認されることがあります。
スタッフ:若い人がローンを組まずに住宅を現金一括で購入していたら、確かに資金の出どころは気になりますね。
越阪部:そうです。また、相続税の税務調査で、亡くなった親の預金口座の入出金履歴を調べられることがあります。親の口座からまとまった金額が出金され、その近い時期に子供の口座へ同程度の金額が入金されていたら、「子供へ渡していたのではないか」と見られる可能性があります。
スタッフ:現金で受け取っていても、元の口座からお金を引き出した記録は残るんですね。
越阪部:はい。まとまった出金があれば、お金の用途や受け渡し相手について確認されることがあります。
110万円以下でも相続税の対象になる場合がある
スタッフ:年間110万円以下の贈与であれば、税金面を気にしなくてもよいですよね。
越阪部:そうとも限りません。年間110万円以下であれば、贈与税はかからず申告する必要もありません。
ただし、相続税では別のルールがあります。令和6年1月1日以後に行われた贈与から、生前贈与を相続財産に加算する対象期間が、従来の相続開始前3年以内から段階的に7年以内へ延長されました。
例えば年間100万円の贈与は、贈与した方が亡くなった時期によって、相続税の計算に含まれる場合があります。
2. 名義預金を作る
越阪部:絶対にやってはいけない生前贈与の2つ目は、名義預金を作ることです。
スタッフ:名義預金とは、どのようなものですか。
越阪部:例えば、親が子供名義の銀行口座を作り、そこに自分のお金を貯めているようなケースです。
口座の名義が子供であっても、もともとのお金が親のもので、親が管理していたのであれば、実質的には親の財産と判断されます。
口座の名義が子供でも相続財産になる
スタッフ:子供名義の口座であれば、親が亡くなった時には子供の財産として扱われるのではないですか。
越阪部:必ずしもそうではありません。子供名義であっても、お金の出どころが亡くなった親で、親自身が管理していたのであれば、相続財産として申告する必要があります。
スタッフ:子供自身も、その口座の存在を知らなかったというケースもありそうですね。
越阪部:実際にあります。税務調査では、口座開設時の資料まで確認されることがあります。亡くなった親の口座と子供名義の口座で同じ印鑑が使われていると、親が管理していた名義預金ではないかと見られる可能性があります。
スタッフ:インターネット銀行なら通帳や印鑑がないので、事情は変わるのでしょうか。
越阪部:基本的な考え方は変わりません。インターネット銀行であっても、誰がお金を出し、誰が管理していたのかという実態で判断されます。
高齢の方はインターネットの操作に慣れていないことも多く、子供名義のインターネット銀行口座を作ってお金を貯めているケースは、現時点ではあまり聞きません。ただ、今後インターネット銀行の利用が増えれば、そうしたケースも出てくると思います。
口座を子供が自由に使えるようになった時点で贈与が成立する
スタッフ:子供が小さい頃に親が子供名義の口座を作って貯金し、成長してから通帳を渡す家庭もあると思います。この場合はどうなりますか。
越阪部:子供が自由にお金を使えるようになった時点で、贈与が成立したと考えます。
親が子供名義の口座を作っていても、自分で管理している間は、まだ子供への贈与が成立しているとはいえません。
その後、大学卒業や就職などのタイミングで通帳や印鑑を渡し、子供自身が自由に使える状態になれば、その時点が贈与のタイミングになります。
3. タンス預金をする
出金履歴からタンス預金を疑われることがある
越阪部:絶対にやってはいけない生前贈与の3つ目は、タンス預金です。タンス預金とは、金融機関に預けず、自宅で保管している現金のことです。高齢になると銀行へ行くのが大変という理由で、まとまった現金を自宅に置いている方もいます。
スタッフ:銀行に預けていない現金なら、税務署も把握できないのではないですか。
越阪部:銀行に預けていない現金でも、相続税の税務調査で確認される可能性はあります。税務署は銀行の取引履歴を10年分確認できます。過去にまとまった出金があれば、お金の用途や受け渡し相手について確認されることがあります。
スタッフ:現金で持っておけばわからない、というわけではないんですね。
越阪部:そうですね。銀行から引き出した記録自体は残るため、まとまった現金を動かしている場合は、その使い道を説明できるようにしておくことが大切です。
誰のお金かわからなくなると相続時に問題になる
スタッフ:タンス預金では、ほかにどのような問題がありますか。
越阪部:夫婦それぞれのお金を一緒に保管してしまうと、どこまでが誰の財産なのかわからなくなるため、注意が必要です。
例えば、父親と母親がそれぞれ銀行から現金を引き出して、同じ場所に保管していたとします。父親が亡くなった時に、その現金のうち、どこまでが父親の相続財産なのか判断しにくくなります。
スタッフ:現金だけを見ても、誰の財産なのか判断できないですよね。
越阪部:そうなんです。実際には、ご家族の認識や過去の取引履歴などを確認しながら、亡くなった方の財産がどれくらい含まれているのかを整理していきます。
誰のお金なのかわからなくなると、税務署との確認にも時間がかかるため、タンス預金は注意が必要です。
申告後に見つかると遺産分割で揉めることがある
スタッフ:相続税の申告が終わった後に、タンス預金が見つかることもあるのでしょうか。
越阪部:あります。例えば、タンス預金がない前提で遺産を分けた後に、1,000万円や2,000万円といったまとまった現金が見つかれば、最初に決めた遺産の配分にも影響します。
スタッフ:「タンス預金があるなら、最初から分け方を変えていた」という話にもなりそうですね。
越阪部:そうです。「なぜ今になって見つかったのか」「どうして最初に教えてくれなかったのか」といった話になり、相続人同士で揉める原因になることもあります。
相続税には申告期限もあるので、相続が発生したら、自宅に保管している現金も含めて早めに財産を確認しておくことが大切です。
4. 贈与契約書を作成しない
越阪部:絶対にやってはいけない生前贈与の4つ目は、贈与契約書を作成しないことです。
スタッフ:家族間でお金を渡す場合でも、贈与契約書は作っておいたほうがよいのでしょうか。
越阪部:はい。贈与があったことを後から説明できるように、贈与契約書を作っておくことをおすすめします。贈与税の申告と納税をしていれば、「誰から、いくら贈与を受けたのか」という記録が残ります。一方、申告が必要ない金額の贈与では、そうした記録が残らないため、契約書を作成しておくことが大切です。
110万円以下でも贈与契約書を作っておく
スタッフ:年間110万円以下の贈与でも贈与契約書を作っておいたほうがよいということですか。
越阪部:そうです。年間110万円以下の贈与であっても、双方の合意があったことを示せるよう、贈与契約書を作っておくとよいでしょう。
複数年分をまとめて作ると問題になることがある
スタッフ:毎年契約書を作るのは大変なので、例えば5年分をまとめて作っておくのはどうでしょうか。
越阪部:複数年分まとめて贈与契約書を作成することはおすすめしません。
例えば、毎年100万円ずつ5年間贈与するのであれば、年間110万円以下のため、原則として贈与税はかかりません。
しかし、最初の段階で5年分の契約書をまとめて作ってしまうと、「当初から合計500万円を贈与することが決まっていたのではないか」と見られる可能性があります。
スタッフ:贈与税はどうなるのでしょうか。
越阪部:500万円を1年でまとめて贈与したものと判断されれば、110万円を超える金額に贈与税がかかる可能性があります。
そのため、贈与契約書を毎年その都度作成することをおすすめします。
未成年者への贈与では親権者の同意が必要
スタッフ:子供が未成年の場合でも、贈与契約書を作る必要があるのでしょうか。
越阪部:未成年者へ贈与する場合も、親権者の同意を得たうえで贈与契約書を作成しておく必要があります。
その際は、親権者にも贈与契約書へ署名・捺印してもらってください。未成年者の場合、自分が贈与を受けたという認識が十分でないこともあるため、贈与の事実を証明できるように記録を残しておくことが大切です。
生前贈与に失敗するとどうなる?
スタッフ:生前贈与でやってはいけないことを4つ教えてもらいました。もし間違った方法で生前贈与をしてしまった場合、どうなるのでしょうか。
越阪部:贈与税の申告や納税が必要だったにもかかわらず行っていなければ、加算税や延滞税がかかる可能性があります。
さらに、財産を意図的に隠していたなど、「仮装・隠蔽」があったと判断されれば、重加算税が課される場合もあります。
スタッフ:名義預金とタンス預金とでは、どちらのほうが隠していたと見られやすいのでしょうか。
越阪部:タンス預金は現金なので、名義預金よりも「隠していたのではないか」と疑われやすいです。
一方、名義預金は、子供がその口座の存在をまったく知らなかったのか、途中で通帳や印鑑を受け取って自由に使えるようになっていたのかによって判断が変わります。
スタッフ:いつから贈与が成立していたのかを見極める必要があるんですね。
越阪部:そうです。税務上、通帳や印鑑をいつ渡したのか、誰が管理していたのかなどの事情をもとに、贈与が成立した時期が判断されます。
判断に迷う場合は自己判断せず、専門家である税理士に一度相談してください。
まとめ:生前贈与をする際は正しく申告・手続きをしよう
生前贈与をする時は、贈与税のルールを確認することが大切です。年間110万円を超える贈与を受けた場合は、原則として贈与税の申告が必要になります。
また、現金で渡した場合でも、銀行口座からの出金履歴などをもとに贈与の事実を確認される可能性があります。子供名義の口座を親が作って管理する名義預金は、子供名義であっても親の財産と判断されることがあります。タンス預金は、誰のお金なのかがわかりにくくなるほか、相続時にまとまった現金が後から見つかると、遺産分割でもめる原因になることもあります。
生前贈与を行う場合は、その都度贈与契約書を作成し、誰が、誰に、いくら贈与したのかを記録しておきましょう。毎年贈与する場合も、複数年分をまとめず、その年ごとに贈与契約書を作成することが大切です。
「生前贈与をしたいけれど、申告が必要かわからない」「今の生前贈与の方法に問題がないか確認したい」という方は、お気軽に税理士法人NCPの無料相談をご利用ください。
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税理士法人NCPは、東京・横浜・船橋・大宮を拠点とする相続税専門の税理士法人です。所属税理士は全員が相続専門キャリアを持ち、累計受託件数125,000件以上・相談件数400,000件以上の実績を誇るNCPグループが、相続税申告から遺産整理・生前対策まで一貫してサポートします。
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\初回相談無料!知識ゼロから「相談のみ」もOK!/ 税理士法人NCPへ相続について相談する※本記事は、令和7年4月1日現在の法令に基づいて制作されたYouTube動画「この4つの生前贈与を2026年にやっていたらもったいないです…」(税理士法人NCP・相続専門税理士オサカベのホンネTV)の内容をもとに作成しています。最新の税制については税理士などの専門家にご確認ください。
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