類似業種比準価額について詳しく解説!

2021.12.20

類似業種比準価額とは

評価会社と事業内容が類似する業種に属する複数の上場会社の株価の平均値に、評価会社及び類似業種の1株当たりの「配当金額」「年利益金額」「薄価純資産価額」の比準割合を乗じて計算する方法です。

類似業種比準価額の計算方法

類似業種比準価額は次の算式によって計算します。



Ⓑ:評価会社の1株当たりの配当金額
Ⓒ:評価会社の1株当たりの利益金額
Ⓓ:評価会社の1株当たりの純資産価額

A:類似業種の株価
B:課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの配当金額
C:課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの年利益金額
D:課税時期の属する年の類似業種の1株当たりの純資産価額

※斟酌率:大会社0.7 中会社0.6 小会社0.5

(イ)Ⓑ・Ⓒ・Ⓓの算式について

Ⓑ:直前期末以前2年間の剰余金の配当金額/2 ÷ 1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の直前期末の発行済株式数

Ⓒ:(法人税の課税所得金額+所得の計算上益金に算入されなかった剰余金の配当金等の金額+損金に算入された繰越欠損金の控除額)÷ 1株当たりの資本金等の額を50円とした場合における直前期末の発行済株式数

Ⓓ:(資本金等の額+法人税法に規定する利益積立金額)÷ 1株当たりの資本金等の額を50円とした場合における直前期末の発行済株式数

(ロ)B・C・Dについて
●A(類似業種の株価)とともに別途「類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等」により定められています。

まとめ

今回は、原則的評価方式で使用する類似業種比準価額について説明いたしました。
実際に評価するとなると、多くの検討事項があり、複雑です。よくわからない場合には専門家の税理士に相談することをお勧めします。

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