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2021.12.15

年金によってかかる税金が変わる?種類別にご紹介します!

はじめに

「年金」とひとくちに言っても、国民年金や企業年金、その他個人年金保険契約に基づく年金など、様々な種類があります。また、その種類ごとに課税される税金も異なります。
今回はこの年金と税の関わりについて、「公的年金」と「私的年金」の2つに分けて解説していきます。

公的年金の課税関係

公的年金とは、国が管理運営している年金制度で、原則として20歳以上60歳未満の日本に住む人すべてが加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金の2種類があります。

遺族年金

以下の法律に基づいて、国民年金や厚生年金を受給していた人が死亡した場合に遺族に支給される遺族年金には、原則として相続税も所得税もかかりません。

国民年金、厚生年金の未支給年金

遺族が受ける公的年金の未支給年金はその遺族の固有の権利に基づいて支払いを受けるものなので、遺族年金と同様に相続税の課税対象ではありませんが、その遺族の一時所得の収入金額に該当しますので、所得税の課税対象となります。

私的年金の課税関係

私的年金とは、「企業型確定拠出年金」、「確定給付企業年金」などの企業年金や、「国民年金基金」、「iDeCo」などの個人年金などを指します。私的年金の未支給年金は、公的年金とは異なり、基本的に課税の対象となります。ケースによって課税される税金が異なりますので解説します。

企業年金の未支給年金

企業年金は、公的年金にプラスして勤務先の企業から支給される年金のことを指します。企業年金の未支給分は、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。なお、被相続人が在職中(年金受給前)に亡くなった場合と、年金受給開始後に亡くなった場合では課税される範囲が異なりますので、ご紹介します。

※みなし相続財産とは、民法上、相続や遺贈で取得したものではないものの、相続税法上は相続財産として扱う財産のことを指します。

〇在職中(年金受給前)に亡くなった場合
→死亡後3年以内に支給が確定したものに限られますが、死亡退職金の非課税枠を適用することができます。
※死亡退職金の非課税枠:500万円×法定相続人の数

〇年金受給開始後(退職後)に亡くなった場合
→被相続人が亡くなった時にすでに年金の受給を開始している場合には、「定期金に関する権利」として相続税の対象となり、死亡退職金の非課税枠を適用することができません。

なお、定期金に関する権利については、後日別のブログでご紹介します。

個人年金

生命保険会社や損害保険会社などで販売されている個人年金保険などは、被保険者(年金受取人)が死亡し、遺族が個人年金保険の年金受給権を取得した場合、被保険者、保険料の負担者及び年金受給権の取得者が誰であるかにより、年金受給権の取得者に対する課税関係が異なります。国税庁のホームページにて表にまとめられていますので以下に転載します。

上の表の上段のように、被保険者と保険料の負担者が同じである場合は、個人年金受給権は相続税の課税対象となります。
個人年金受給権は、企業年金と同様に、被相続人が亡くなった時期によって課税される範囲が異なります。

〇年金受給開始前に死亡した場合
→死亡保険金の非課税枠を適用することができます。
※死亡保険金の非課税枠:500万円×法定相続人の数

〇年金受給開始後に死亡した場合
→被相続人が死亡時にすでに年金の受給を開始している場合には、死亡保険金の非課税枠を適用することができません。

ちなみに死亡した人及び年金受給権の取得者が保険料負担者ではない(第三者が保険料を負担している)場合は、相続税ではなく、贈与税の課税対象となります。

まとめ

今回は、年金と税の関わりについて、簡単にご紹介しました。冒頭で述べたとおり、「年金」とひとくちに言っても、様々な種類があり、更に細かな要件によっても課税される税金が異なってくることがお分かりいただけたのではないでしょうか。ご家族が加入されている年金がどれに当たるのか、どのような税金がかかり、どのように税額を計算するのかを全て考えるのはなかなかハードルの高い作業です。誤った申告をすることや、余分な税金を払ってしまうことを避けるためにも、一度相続の専門家にご相談されることをおすすめします。

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