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2021.11.26

葬式費用を正しく控除すれば、相続税額は下げられます!

葬式費用も相続財産から控除できる!

相続税の計算をする際、被相続人が残した債務を遺産総額から差し引くことができます。
これを「債務控除」といいますが、対象となるものには被相続人の借入金、未払金などのいわゆる「債務」の他に、葬式費用があります。今回は葬式費用についてご紹介していきます。
なお、債務については下記のブログでご紹介しておりますので、そちらもご参照ください。

葬式費用は、本来、亡くなった方の債務ではなく、遺族が負担すべき費用です。
では、なぜ債務控除の対象となるのでしょうか。それは、人が亡くなると、宗教によって形式は異なるとしても、多くの場合、葬式をあげるため、葬式費用は必然的に生ずることになる費用と考えられているところにあると思われます。
また、基本的に葬式費用は相続財産から支払われることになるため、相続財産から控除することが出来るとも考えられています。

相続財産から控除できる葬式費用

葬式費用は相続財産から控除できるとご紹介しましたが、控除できるのは、以下のような葬式を行うにあたり必然的に生ずる費用に限られます。
国税庁のホームページには、以下1~5のように項目のみが記載されているのみとなりますので、これらの内容の具体的な内容を併せてご紹介したいと思います。
  1. 葬式や葬送に際し、又はこれらの前において、火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用
  2. →火葬場の休憩室の使用料や、菓子代などもこれに含まれます。なお、仮葬式と本葬式を行ったときにはその両方にかかった費用が認められます。

  3. 遺体や遺骨の回送にかかった費用

  4. 葬式の前後に生じた費用で通常葬式にかかせない費用
  5. →通夜や告別式に際して葬儀社に支払った費用や、通夜や告別式での飲食代、当日参列者に渡す会葬御礼費用などがこれに該当します。

  6. 葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用
  7. →お寺などに対して支払うお布施やお車代、戒名料、読経料などは領収書がもらえないことも多いですが、支払日や支払先をしっかりとメモなどに残しておけば、控除することができます。
    また、手伝ってくれた方への心づけなども通常領収書などはないかと思われますが、同様にメモに残しておけば控除することができます。

  8. 死体の捜索又は死体や遺骨の運搬にかかった費用

相続財産から控除できない葬式費用

上記の5つを見ると、大体の葬式にかかる費用は控除の対象になりそうな気がしますが、次のような費用は、相続税の計算上、葬儀費用に該当しないため、相続財産から控除できません。
  1. 香典返しのためにかかった費用
  2. →香典は、被相続人の遺族(喪主等)が頂くものであり、被相続人の財産とならないことから、その香典に対する費用(香典返し費用)については、控除の対象とはなりません。

  3. 墓石や墓地の買入れのためにかかった費用や墓地を借りるためにかかった費用
  4. →葬式とは直接関係がないため、控除対象とはなりません。また、債務として控除することもできません。

  5. 初七日や法事などのためにかかった費用
  6. →葬儀の際にお支払いしたお布施等は控除の対象になりますが、初七日(葬儀当日に合わせて行い、代金が区別されていない場合は控除対象)や四十九日などの法事の際にかかったお布施等は控除の対象とならないので注意が必要です。

    国税庁のホームページで紹介されているのは以上の3つですが、このほかにも、以下のような費用は控除できないのでご注意ください。

  7. 医学上または裁判上の特別の処置に要した費用
  8. →遺体や遺骨の回送にかかった費用は控除の対象となるとご紹介しましたが、遺体の解剖にかかる費用などは控除の対象となりません。

  9. 生花代等
  10. →喪主が負担した分を除き、生花代は控除の対象とはなりません。

混同しやすい納骨費用

納骨にかかる費用は、控除の対象となるものと対象とならないものが混在しているため、まとめて控除してしまわないよう気をつけましょう。納骨費用のうち、控除できるものは埋葬料や、石材店に支払う手数料(作業料)のみです。墓石の彫刻料などは控除の対象となりません。

まとめ

今回は、葬式費用についてご紹介しました。葬式にかかる費用は、種類が多く、お寺などによって同じ費用でも呼び方が異なることがあるため、どのようなものが債務控除の対象となり、どのようなものが対象とならないのかを判断するのはなかなか悩ましいところではないでしょうか。一つ一つ調べてご自身で判断していただくことも出来ますが、正確な申告を行い、相続税額を下げるためにも、まずは一度専門家にご相談されることをおすすめします。

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